どっとこうMOTTO

電子書籍『After』(全2巻),BookLive!(http://booklive.jp/product/index/title_id/116980/vol_no/001),紀伊國屋書店(https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-08-EK-0012917)などで好評発売中。

生き延びるためのラカン


語りが学術書っぽくない口語調だし,
引用の元ネタが書かれていない場合が多いんだけど,
さりげなく索引や著書リストを用意しているのはありがたい.
教科書・入門書としての使い勝手はなかなか.


ただ,ラカンの知識のない僕が,
内容の正確さについて論じたりするのは止めておく.そもそもできない.
それでもひじょ〜に参考になる点が多かった.


さて,この本の扉には,

「心の闇」を詮索するヒマがあったらラカンを読め!そうすれば世界の見方が変わってくる!

って書いてある.これは本当だなあ,と思ってしまった.
以下、どっとこう総見*1でのあれこれをばっさり斬ってもらいましょう.


Q.どうして「好きになった作品は語りにくい」*2のですか?


A.

一般的に、男性は自分の立ち位置をしっかり定めてからでないと、何事も享楽できない。*3


【二川項のコメント】
作品を語る前提としての,(「日常」の)自分の立ち位置を
説明するのは難しいよね,ってことなのか.


立ち位置が決まらないと,玉乗りしているみたいで,
どうも落ち着かない感覚になってしまう.


Q.『おおきく振りかぶって*4についてなんかいろいろ書いてあったけど,
結局はどういうことだったんですか?


A.

報われない、トラウマ的環境にある主人公が、同じく報われない他者を自己犠牲によって救済することで、最終的に自分も報われる。象徴界を介して演じられる「救済」の反復が、それこそ反復によって色褪せてしまわないのは、僕たち(あるいは個人)が、いつでも自分のことを「努力が報われない不遇な主人公」としてイメージすることができるかもしれない。*5


【二川項のコメント】
最初からこれを引用すれば良かったと思うくらい*6
なんか無茶苦茶恥ずかしい.


ついでに,主役級の2人について言及していたコメント.
あれも,結局2人に自分の感情が投影されています*7
って告白してるようなもんだよね.


Q.録画したのに見ない言い訳として,「見るのが怖い」*8って書いてあったんですけど,
そんなことはあるのですか?


A.

鏡像に自己イメージを含めて投影し、同一化を試み、しかし同一化が進めば進むほど、自己の支配権、所有権を鏡像に奪われてしまうという不安や被害感も高まっていく.*9


【二川項のコメント】
「主人と奴隷の弁証法」の説明より.
参考にする登場人物が先に成功してしまうかと思うと,不安になるのは,事実.
話の最後で彼女ができるとイマイチ評価が高くならないというのは,
この変形バージョンだろう.


Q.「どっとこう総見」のアプローチについてどう思いますか?


A.

「自己」イメージに基づく「共感」なんて、あまりあてにならないんだ。それは他人の中に自分自身のイメージを発見するだけの、ナルシシックな営みなんだから。


【二川項のコメント】
「どっとこう総見」は,(いろいろ条件はあるけど)キャラクターを使って,
人生のトレーニングができないだろうか,ということを考えている.
自分一人で進めていくという点では,あのナルシスト*10の匂いがすると
言われているジムのトレーニングに似ているのかもしれない.


でも,「どっとこう総見」で一番気をつけたいと思っているのは,
参考にする登場人物を見て,満足してしまうこと.


そして,満足できないようにする,つまり
自分のモノにするためのトリガーになるのが
「参考にする他者」との「差異」ではないかと思う*11


「どっとこう総見」自体,まだまとまっていないに等しい.
まだまだ考える余地はいろいろありそう.


…「どっとこう総見」を知らない人にはさっぱり分からないような
内容でごめんなさい.この本の魅力について,ひと言で言えば,再度引用するけど,

「心の闇」を詮索するヒマがあったらラカンを読め!そうすれば世界の見方が変わってくる!

ってことだと思う.


お勧め度:★★★★★


生き延びるためのラカン (木星叢書)

生き延びるためのラカン (木星叢書)

*1:左の「カテゴリ別一覧」から「どっとこう総見」を選択すると,大体の傾向がわかる…はず

*2:id:futagawakou:20070818

*3:p162より引用

*4:id:futagawakou:20070830

*5:p105より引用

*6:さすがスポーツ心理学.(違うか?)あ,でも単行本の3巻の裏カバーに似た表記があるか.

*7:「2人に同一化しています」ではないことに注意.

*8:id:futagawakou:20061229

*9:p95より引用

*10:引用は省略するけど,本文にナルシシズムについての解説がある.

*11:本文中の表現で言えば,「父」「第三者」にあたるようなものではないだろうか.ちなみに,「どっとこう総見」では,同じ人間(登場人物)は一人として存在していない(ただし,オンラインゲームなどで自分の分身を自分で作った場合を除く),という発想を根底に持っている.

おおきく振りかぶって

この作品にはそもそも期待していなかった*1
自分の今までの経験上,テーマである野球にあまり良いイメージを持てないでいた.
はっきり言ってしまえば,いい思い出がなかったからだ.
定点観測として,いろんな作品をウォッチして全体の傾向を掴む,
というプロジェクトの一環で見ただけのはずだった.


とはいうものの,不思議なことに,この作品は
なんと外部のあの手この手を使って「私を見て(読んで)!」って,
語りかけてきたのだ.


某友人はこの作品のために雑誌を買っているらしい.
秋葉原有明*2の広告も見た.
仕事の絡みでチェックしていたブログでも
ウィークリーまぐまぐでも薦められていた.
いつも通っている整骨院にも置いてあった.
しかも,別の患者さんが良いと言っていたのを聞いた,など.


こんなに同時多発的に,
しかも他人に薦められれば見ない(読まない)わけにはいかない.
で,見たら…かなり良かったというわけだ*3


僕の買った単行本の8巻の帯には「高校時代をやり直したくなる」って書いてあった.
この作品の持つ,比較的淡くて,自然なトーンも手伝ってか,
野球はおろか,運動部でもなかったのに,
どこか,昔を彷彿してしまうところがある.
抽象的でデフォルメされた「何でもできそうな昔」を.


そのまま気持ちいいノスタルジーの中に居てもいいんだけど,
どんなにもがいても高校時代をやり直すことはできない.
でも,この作品は,気づこうとした人には気づける,
意外にしたたかな仕掛けがなされている.


百枝監督だ.


彼女が何歳かは知らないけれど,少なくとも高校生ではないないだろう.
彼女は,ノスタルジーの中にはいない.
昼間は一生懸命に働いて,その金を部活に注ぎ込む.
間違いなく,彼女は「今」を生きている.


そして,改めてこの作品に自分の「今」を重ねてみると,
この作品はいろいろなことを教えてくれる.


アニメ版の1回目を見て思ったこと.
ついつい,やや独特な,主役の三橋君*4に目が行くかと思いきや,
そうではなく,阿部君への怒りだった.
「こいつにはいつか天罰が下るはず」.


だけど,読み進んでいくと,すぐにその反応は間違っていたことが分かった.
阿部君の反応も変わった.僕の考えも変わった.


自分が,はじめの阿部君と同じ反応をしようとしていたことに,
あるとき,ふと,気がついたのだ.
そして,こう対応された相手はいい気はしないだろうとも.
阿部君は,三橋君に尽くすことにした.
解決策は,敵対するのではなく,そういうことなんだろう.


と,書いたものの,この2人は,形こそ違うけれど,
互いに同じ問題を抱えていたのではないかと思う.
原作の言葉を借りれば,

ちゃんとこっちを向いてほしかったんだ*5


それでもなお彼らは野球をやり続けていた.
その根本にあるのは,前述の『ナチュラル』でも言っていた,これだろう.


野球が好きだ


このキャッチフレーズは,有明で見たポスターに書かれていたものだ.*6
その時,急になんか恥ずかしくなってしまった.
それは結局のところ,彼らの主戦場を自分に置き換えて,


仕事が好きだ


と,堂々と,本気で胸を張って言えていないからなのではないかと思う.
正々堂々発言できる彼ら(作品)はすごい.


どんなにいじめられたり,ダメだと思っても,
ひたすら練習し続けられるというのも,
相手してもらえなくても続けたいと思うのも,
全精力をそこに注ぎ込めるのも,
好きだからこそできることだ.


この作品をひと言で言えば,6巻のカバー裏表紙*7に書いてあったけど,まさに

野球が、こんなにドキドキはらはらするこんなスポーツだったなんて!

ということに尽きると思う.


おおきく振りかぶって (1)

おおきく振りかぶって (1)


おおきく振りかぶって 1 [DVD]

おおきく振りかぶって 1 [DVD]

*1:逆説的だけど,好評な作品は「そもそも期待していなかった」サプライズな作品が多い.

*2:りんかい線国際展示場駅からビックサイトに行く途中には,TBS系のアニメ広告が掲示されているゾーンがある

*3:そして,好評な作品は,突然出てきたように見えるが,何かに引き寄せられるかのように,自分とその作品を結ぶ線が見えることが結構ある.それとも,線が見えたから好評になったのか.―どちらにしても,ちょっと神秘的な気がする.

*4:お恥ずかしながら,自分が三橋君に似ている部分があるのではないだろうかと考えることはある.全体的に似ているとは思わないけど,

*5:単行本3巻p93より引用

*6:夏に見たときにはこう書いてあった.春にも見たのだが,その時には「ぼくらの夏が始まる」だったような気がする

*7:この作品のカバー裏表紙をまじまじと見ると露骨なことが書いてあったりして結構恥ずかしい.ところで,最近発売されたの単行本にはカバーを外すと補足説明があるのだが,これがなかなか興味深い.必見.

夏の連休の記事では,いろいろ書いた.
史上最強の弟子ケンイチ*1』,『OVER DRIVE*2』,
(その中で引用した『アイシールド21』)ときて,
なぜか『ナチュラル*3』.


そこで,そう来たら,それじゃないだろ!これだろ!*4
思わず突っ込みたくなった方がいるかしれない.
というわけで,「これ」についてコメントを.

*1:id:futagawakou:20070815#p2

*2:id:futagawakou:20070816#p2

*3:id:futagawakou:20070817

*4:今回の作品も含め,どの作品も高校1年生が入学するようなところから始まる,学業ではないアクティビティがテーマの作品だ.いわゆる「部活モノ」(id:futagawakou:20070818).それぞれの部活(部があるもの)が設立間もなく,先輩が少ないのも共通点.主人公の傾向(ポジション)もなんとなく似ている

実験心理学が教える 人を動かすテクノロジ

ゲームから何かを得ようとする場合の一番の問題点は,
間違いなく時間がかかることだ.
比較的短い24時間でクリアできるRPGをプレイする間に,
3時間のやや長めの映画を8本も見ることができる.


だから,どっとこうでは,昨日*1も書いたとおり,
1回の視聴時間が比較的短くて済むアニメ作品を取り上げている.
それで,あれこれ示唆を得ることは,結構ある.


例えば,アニメ作品に限らず,最近読んだ本でも
(つまり複数の情報源で),こぞって早起きを推奨している*2
でも,早起きできないのだ.


と,前置きが長くなってしまったが,この本は,例えば,
この試みがなぜうまく行かないのか,について語ってくれている.
いや,僕が,ゲームとプレイヤーの関係に注目して書いている,
「どっとこう総見」が無意味になるくらい,優れたことが書かれている.
僕にとってはまさに教科書のような本.


脚注のURLが現存しているかどうかチェックしているのは
非常に親切で良いのだけれど,
文献で日本語訳があるものは,日本語訳を紹介してくれれば
もっと良かったと思う.
日本語訳の問題はいろいろあるかもしれないにしても.


ちょっと話は戻って,冒頭の話の答え.

ビデオテープでは行動をリハーサルすることができないので、実生活でその行動を実行できるかどうか自信が持てないようである。つまり、対話的な体験が受動的な体験よりも自己効力感を高めるのだ。*3

なぜ,他のメディアではなく,ゲームに惹かれたのか.
「どっとこう総見」のそもそも論を思い出す1文だ.


ところで,左のグラフは体重と体脂肪率を表している.
お分かりのとおり,僕にはダイエットが必要だ.
そんなことを思いながら読んでいて,気になった例があった.
その名も「バーチャル軍曹」.


まあ,対話型ビリーズブートキャンプといったところだろうか.
ビリーズブートキャンプ自体,軍隊式とか,
背景で運動している人がいるとか,ある程度の想定ではあるけれど,
ビリーさんが声をかけてくれるとか,5000円キャッシュバックするとか,
ダイエットに挫折しないようにあれこれ工夫されているのがわかる.
これらの工夫は,本文に「人を動かす」要素として書かれているものだ.


その意味で,ビリーズブートキャンプ*4でダイエットに
成功した人がどのくらい出るのかというのには非常に興味がある.
僕はというと,もし,これで日本国民がげっそり痩せた暁には
ぜひ,やってみたいと思う.*5


DVDを見てダイエットに成功するにしても,
ゲームから何か学ぶにしても,何かに影響されていることになる.
ということは,悪い影響を受けてしまうことも十分に考えられる.
そもそも,何かに影響されること自体,問題があるのかもしれない.


今後の世界のリテラシーとして,「どっとこう総見」に興味がない方も
この本を読むことをぜひお勧めします.


お勧め度:★★★★★


実験心理学が教える人を動かすテクノロジ

実験心理学が教える人を動かすテクノロジ

*1:id:futagawakou:20070818

*2:この例はあまり良くない.この問題の場合,たぶんゲームで早起きを推奨されても上手く起きられないだろう.なぜなら,日常生活を送るために一定の睡眠時間が必要なことを考慮すれば,早寝をしないといけないからだ.早起きというよりも早寝をする工夫が必要なのかもしれない.そこを説得する方法はなにかあるはず(今はなくても,きっと出てくるはずだ)だが,それは知らない.(だから起きられない)

*3:p110より引用

*4:厳密には,この本で取り上げられているテクノロジは使われていないだろう.だが,無関係でもないだろう.

*5:こういう考え方(社交的学習の原理,p260)についても,この本では触れられている

好きになった作品は語りにくい

ここでは,いろいろな作品について語ることを多くしているが,
好きな作品であればあるほど,語りにくい作品もある*1


働いている会社のある営業の方が言っていた.
営業は歴史小説を好む人が多いのだ,と.
それは営業が歴史小説の舞台と似ているからだという.


僕は営業ではないけれど,
何となく分かるような気がする.


僕はこのネットでいろいろ書き始めたときから,
ゲーム,とりわけRPGについて語っていたから,
取り上げる話はファンタジー系が中心だった.


だけど,最近はそうではないような気がしている.
もちろん,ゲームに取り組む時間が少なくなっていて,
その代わりに隣のジャンルであるアニメ作品を中心に
取り上げているのだけど,それでも,ファンタジー系の
魅力は色褪せてきているような気がする.


その代わりに台頭しているのが,いわゆる「部活モノ」だ.
本当にこの手の作品に弱くなった*2ような気がしている.


とはいうものの,「部活モノ」なら何でも良いかというと,そうでもない.
営業の舞台が歴史小説と似ているというのと同じレベルで,
自分と同種の問題(とその解決)が描かれているから,好きなのだ.
今,自分の抱えている問題のいくつかが,
たまたま「部活モノ」によって描かれているだけのことだ.


「部活モノ」であろうが,「ファンタジー」であろうが,
自分の問題が描かれている場合,その作品を好きだ,
より正確な言葉を使えば,参考になるということになるのだろうけれど
その問題を抱えている,と告白しているのと同義になる.


別に個人情報を隠したいからではなく,
その問題を抱えているということを告白するのは,
なんか自分の中を覗かれるみたいで,恥ずかしいのだ.


しかも,自分に触れるためには,自分とその作品だけではなく,
出会うタイミングも重要になってくる.
一生同じ問題を抱えているわけではないから.


恥ずかしいだけなら良いのだが,
私の個人的な事情で善し悪しを語ることになるから,
読んでいるオーディエンスの参考になるとは思えない.
役に立たないものを公開してしまっているのではないだろうか,
そういう気がしてならないのだ.


ちなみに,今,会社員なのであれば,「会社モノ」の方が
受けるような気がすると思うかもしれない.
だけど,それはちょっと違う.


会社員の僕にとって見れば,
「会社モノ」は確かに,同じ「会社」をモチーフにしているので,
その点ではより具体的なのだけど,だからこそ,
あまりに具体的すぎて自分に適応できない可能性が非常に高いのだ.


その意味においては,「歴史小説」や「部活モノ」は,
総論賛成レベルでしか参考にしかならないかもしれないけれど,
そこから考えて何か示唆を得ることは十分できる.


作者が考えている,この世界はどうあるべきか,は別にして,
その作品から,人生のヒントを受け取れたとき,
その作品には心から感謝したい.


今まで語った中には,評論家のようにコメントした作品もある.
そういう作品は,残念ながら,自分に触れることの無かった作品だ.
たとえ,歴史上に名を残す作品であっても,
僕の心の中に残ることは,おそらくないだろう.


その作品を語っているのだけど,実は,自分自身を語っている.
だけど,評論家でコメントしている作品より,
語りたい作品であることもまた,間違いない.

*1:もちろん,このぶろぐ上での「かいけつゾロリ」のように,語りにくくない作品もある.まあ,会社では語りにくいんだけど.

*2:好きになった,ということ

ナチュラル

実はこれも溜め込んでましたシリーズ.
なんと,去年の冬に,プラネテスの単行本を貸した代わりに
会社の上司から借りたDVD.


そんな事情はさておきとして,この映画の感想を.
と言いたいんだけど,その前にちょっと釈明を.


このDVDには本編の他に,映像特典として,
メイキング・ドキュメンタリーが収録されている.
この映像が非常に秀逸.というよりも,
ドキュメンタリーを見る前と後で感想を大きく変わってしまった.
自分の浅はかな見方を大いに反省した.以下,見た後での感想.


平たく言えば,才能ある野球選手が途中で事件に巻き込まれてしまい,
35,6でやっとデビューし,奇跡の「復活*1」を成し遂げる話.
話は読めるが,そんなことをしても,
多くの話がそうであるように,ほとんど意味がないだろう.
そこに至る主人公のロイの軌跡を追うことこそ,この話の楽しみだ.


実写にしては,ややわざとらしい気がした*2
さらに,単純でベタな印象さえ受ける.残念ながら,二項対立的な関係もある.


二項対立を持ってくると,多くの場合,相手の悪がより引き立つのだが,
この作品は少し違った.確かに,悪は引き立っていないわけではないのだが,
それでもなお,ロイの行動に感動してしまった.
差し引いても,余りあるものがある.


できれば,ドキュメンタリーなしでぐいぐい引き込んでほしかった.
まあ,先人の知恵はそれ自体に価値があり,
僕はまだまだなのだから,仕方がないのかもしれない.


正直,半年も寝かしていたくらいだから,
あまり期待していなかったのだけれど,意外にアタリだった.


お勧め度:★★★☆☆+★
※単品で★3つ,ドキュメンタリーとセットで★4つ.

*1:「デビュー」という言葉の方が正確かもしれない

*2:監督も認めている

OVER DRIVE

思わず自転車版『アイシールド21』かと思ってしまった,
高校生ロードレースの話.


大谷さん*1,『デルドラクエスト*2』と掛け持ちするのはさておきとしても,
アイシールド21』と『OVER DRIVE』を掛け持ちしちゃいけないでしょ.
全部見てるんだから.イメージがかぶるかぶる.


そうやってみると,第1回でパシリにされるシーンとか,
主人公の立ち位置,メンバーの構成まで似ているように見えて困る.
まあ,一般的な話のセオリーとして似てしまうのは致し方ないとしても,
ちょっとは意識していただきたかった.
それともわざとなのだろうか???


でも,見ちゃうんだけどね.


お勧め度:★★★☆☆
※2007年8月15日現在

*1:作曲者.本文にもあるとおり,この作品以外にも『デルドラクエスト』や『アイシールド21』なども手がけている.『OVER DRIVE』の音楽は,『デルドラクエスト』と『アイシールド21』を足して2で割ったような印象を強く受ける.

*2:個人的には,古き良き時代のファンタジー作品のような気がする.お勧め度:★★★☆☆