どっとこうMOTTO

電子書籍『After』(全2巻),BookLive!(http://booklive.jp/product/index/title_id/116980/vol_no/001),紀伊國屋書店(https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-08-EK-0012917)などで好評発売中。

2005年上半期まとめ報告

そろそろ新番組が始まって1ヶ月.ここで総ざらいしてみます.
※番組名の後の()の中は二川項の好みを示す.
 ◎…ビデオに毎週撮って保存しています
 ○…毎週見ています(ビデオ保存なし)
 △…見ていません(裏番組などの都合による)
 ×…見ていません(作品の魅力による)

まじめにふまじめかいけつゾロリ(◎)
原ゆたかさん(原作)の偉大さがよくわかるようになった.大好きな作品なので,安っぽくならないよう期待したい.
ゾイドフューザーズ(○)
総合的にはなかなか高い.今時珍しい主人公の属性が典型的勇者様.少し心を動かされた.
メルヘヴン(×)
妄想ファンタジー系.悪くはないが,設定がやや前近代的で,毎週欠かさずに見ようという動機に欠ける.『サンデープロジェクト』の裏番組というのも厳しい.
エマ(△)
作品のポジションが独特だ.ファンタジーな世界で,典型的な「萌え」要素を備えながら,オタクっぽさを全く感じられない.質的な高さを感じる.BGMも良い.
B-伝説バトルビーダマン炎魂(◎)
二川項はアツイ話が好きなのでころっとはまってしまった.要所要所できちんと二川項の好みを押さえている.新シリーズではキャラクターを増やしているが,これが吉と出るか凶と出るか.関連グッズを含むCMがなぜかとても安っぽい.この番組にもっと投資してください.きっと化けますから.あと,サントラ出してください.
うえきの法則(×)
システム設定や概念は結構斬新だと思ったが,キャラクターが薄い.残念.ところで,幼なじみは流行なのだろうか.
創聖のアクエリオン(×)
路線としてはエヴァ系なんだろう.テーマソングにはやや心を動かされた.
エレメンタルジェレイド(×)
確かにファンタジーとしては王道だ.しかし,裏返せば,王道であるだけならば存在する価値がない.だって昔の(評価の高い)王道の方がいいんだから.だから,王道こそ強い個性が必要だと思う.もしくは,王道が好きな人向けに消費される作品として世に出すという方法もある.この作品は残念ながら後者だろう.
ムシキング(△)
最近見かけなくなった,二世代前の正当派ファンタジー.PTA沙汰になることはまずないだろう*1.いろいろな意味で,ぜひ『無人惑星サヴァイヴ』の失敗を繰り返さないことを祈りたい.裏番組の『おじゃる丸』と『忍たま乱太郎』に軍配が上がったので,見ていません.
アイシールド21(○)
二川項にスポーツものを見せたというだけでもかなり立派だ*2.アメフトというリアルなものを正確に扱っているので,たとえ他のものにリアリティが欠けていたとしても,それを「わけがわからない」とは言わない.「わかりやすい」と言うのだろう.
今日からマ王(×)
現代的なニュアンスの入った現代的解釈によるファンタジー.斬新さを感じなくもないが,現代的解釈がうざくて安っぽい.
ふたつのスピカ(○)
前の時間のプラネテスに比べると,記号的表現に閉口したくなるが,なぜか毎週見てしまう不思議な作品.
LOVELESS(×)
二川項はやおいには興味がありません.
交響詩篇エウレカセブン(△)
妄想現代型ファンタジーながらも,細かい部分に質の高さが感じられる.相対的に安っぽさが見られるようになったゾロリの脅威になることは間違いない.ただし,アニマックスで『かいけつゾロリ』放映中にCMを流すのはいかがと思う.深夜の再放送は意外に視聴率が高そう.
陰陽大戦記(○)
うえきの法則』あたりでリクの台詞をそのまま使えば,はっきり言って退くのだろうけれど,それはひとえに彼のキャラクターによるもの.彼のポジションは今回取り上げた番組の中ではユニークなので,存在感も大きい.主人公同様,なんの理由もないのに波田陽区をCMに起用しているなど,不思議いっぱいなところもある.個人的に大好きな『魔神英雄伝ワタル』とかぶる部分も多いので見ています.
未来少年コナン(○)
なんだかんだ言っても偉大な「歴史的」作品.とはいえ,超磁力兵器は登場しないんだろうが,現代でも見劣りしない部分も多い.原作に依らないアニメーション独自の楽しさもある.多くのファンタジーが良いところ,悪いところを含めて影響されているのだろう.知っておいて損のない作品.
ハチミツとクローバー
とりあえず,気合いは感じられた.同じ時間帯に放映しているアニメとは表層は似ているかもしれないが,カテゴリがそもそも違う.だが,二川項の好みではない.
こみっくパーティー(×)
同人誌をメタ化するとこんな感じになるらしい.メタ化というよりも,むしろサッカー好きにサッカーアニメを生産するようなものか.
ゼントリックス(×)
3Dはいいが,もう一歩中身の個性が欲しい.あえて問いたい.3Dだと何がいいの?何が良くないの?
ドラえもん(△)
ちょっと不思議SF…ってSFだったの?二十年以上の壁は思ったよりも高い.別天地を目指さないと,どうしても昔の声と比較されてしまう.
クレヨンしんちゃん(○)
もう『ドラえもん』と並んですっかり定番.定番というのは,ものすごく面白いところからは一線を退いている,ということでもある.
ロックマンエクゼ(△)
全体的なバランスはなかなかよい.作品が悪いわけではないが,二川項が見るにはややインパクトに欠ける.不正コピーは許さない!
ツバサクロニクル(×)
正当派ファンファジー.この作品の価値はCLAMPが書いたということに尽きるに違いない.
おじゃる丸(○)
電ボの声が変わったインパクトは計り知れない.ネタも新鮮さに欠けてきている場面もちらほら.昔の熱っぽさはもうないか.今期で終わるか,単純にキャラクターを増幅させて売り続けるのか,気合いを入れ直していただきたい.
忍たま乱太郎(○)
単純にキャラクターを増幅させて売り続けて成功しているのがこちら.もう定番というか横道な感じ.新しさも感じないが,落ち着いて安心して見られる.


しかし,たくさん見たなあ.


※以上はあくまで二川項の個人的感想なので,
 実際にその作品を科学的に分析したものではありません.

*1:ゾロリがPTAで話題になったことがあるらしい.「おなら」とかにだまされてはいけません.ぎりぎりでさまよっていますが,一線を超えていないです.

*2:たとえば,NHKの『メジャー』は,一度も未だに見ていない