どっとこうMOTTO

電子書籍『After』(全2巻),BookLive!(http://booklive.jp/product/index/title_id/116980/vol_no/001),紀伊國屋書店(https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-08-EK-0012917)などで好評発売中。

『20代仕事筋の鍛え方』流に言うと

前に『20代仕事筋の鍛え方』を紹介したときも,古巣の話でも,
共通していたのはおそらくアメリカ風の実力主義の時代がやって来る,
そんな前提があっての話.


そういう視点で見ると,この2種以外にもどっとこぶろぐで触れていたあるトピックも,
似たようなことを暗示しているのがわかる.


ヒントは「アメリカ」風と「実力」主義.
ちなみに,どっとこうを「アメリカ」で検索しても大した情報は引っかかってこない.
WindowsXPの青さはここでは全く関係がない.


今までは,主に『ゾイドジェネシス』や『まんが日本昔ばなし』との
比較のネタとして使われていたあの作品のことだ.
そう,『アイシールド21』である.
アメリカ的なものの最後の大物、「アメリカンフットボール*1」を題材にした作品だ.


この作品,毎週録画しているものの,なかなか見ていない.
楽しいとか,面白いとか,そういうんじゃない.見るたびに少し不安になる.
今日の回なんかは,原作を先に読んでいたから,見るに耐えなかった.
『20代仕事筋の鍛え方』流に言えば,受容力が備わっていないということだろう.


この作品,『20代仕事筋の鍛え方』を地でいっている*2.はじめに各作品のコメントをした時には,
2005年上半期まとめ報告
 id:futagawakou:20050505

アイシールド21(○)
二川項にスポーツものを見せたというだけでもかなり立派だ.アメフトというリアルなものを正確に扱っているので,たとえ他のものにリアリティが欠けていたとしても,それを「わけがわからない」とは言わない.「わかりやすい」と言うのだろう.

なんて書いている.


また,その後こんなことを言っている.
リアルとリアリティ
 id:futagawakou:20050831

登場人物というよりも,まさにキャラクターだ.

キャラクター達が作りすぎられていて,
部分部分が記号的*3だという気はどうしても否めなかった.
それが「ありえない」ということだった.


でも,このことはこれを『20代仕事筋の鍛え方』流に言うと,極端力になる.
学習力は直接的に比較できないが,努力力もかなり描いている*4
そして最近は,この項の最初にも書いたけど,受容力で魅せている*5
そこでは,極端力はもちろんのこと,努力力でさえもすでに前提になっているのだ*6


そういう見方をすると,この番組も違って見える.
まんが日本昔ばなしスタート
 id:futagawakou:20051018
刺客の話をしたときに、同じアニメで同士討ちをしなくても…と
思ったものだが、TBSがアメリカ型実力主義への対抗として
まんが日本昔ばなし』をあの時間にぶつけたとしたら,
メッセージとしてはものすごく意味があったのではないだろうか.


ところで,この作品がすごいのは,高校のとき,大学のとき,社会人になってから,
あと5年先では,感じる視点(誰の目線でモノを見るのか)が
大きく変わるということだ.


面白いのは、彼らと同世代の高校のときだったら,
この作品を見ることはなかった,ように思えることだろう.
大学,特に社会人になった今だからこそ見たい作品なのだ.


というわけで,来年はやるべきことをしっかりこなす1年にしたい.と思うわけです.

*1:実は,これをここで紹介するということは,一部の人にたいして嘘をついていたことがばれてしまう…まあ,4月から書いておいて今更ではあるが.結果として嘘をついたのは,突っ込まれても返答に困るから.悪気はなかったので許してください.ああ,あとひとつ,だからといって,僕がルールそのもの詳しいというわけではないことは付け加えておいた方が良さそうだ.『そんな新事業なら、やめてしまえ!』(読んだのは10月末頃,内容については後述)内に何回か用語が登場するが,恥ずかしながら,クオータバックでさえ分からなかった.まあ,そんなもんです.

*2:ただし,この比喩では目標にしている時間軸が大きく違うことには十分に注意を払う必要があるだろう.われわれにはあと40年以上先がある.

*3:ただし,全体で見ると,そうでもない

*4:たとえば,朝2時から朝練してみたり,アメリカ横断してみたり…

*5:アニメでは今回辺りから徐々に受容力が問われる場面が出てくる.『人生の成功とは何か』でいうところの「勝者の思想」も問われている場面を多く見かけるようになる.

*6:最近,作品コメントするときに重要視しているポイントのひとつが,相手の論理をきちんと描いているかどうか,である.『ゾイドジェネシス』もそうだったのだが,この作品はほぼきちんと書いている.そのあたりも高評価につながっている.理由は分からないけど,「彼らだってやっている」この感覚が無性にほしいのだ.