脳と心の洗い方
こんなところでカミングアウトするのもなんなんだけど,
僕は誰かに洗脳されたい,と思っている.
その思考を疑ってしまい,どこか信じきれない.
どこかの思想に思考を乗っ取られれば,どんなに楽か.幸せか.
中途半端な信仰は,結局それは無いに等しいのだ.
そしてどこか辛い.
と,前置きをしてこの本を読んだ.
洗脳のついての基本や興味深い話が多く書かれている.
例えば,多くの人が不思議に思ったであろう,
十人以上の女性と暮らしていたあの渋谷被告の
事件の構造もわかりやすく解説されている.
その他にも,ウソやハッタリだと自分が認識している間は,
自分に勘違いをさせること=目的を達成させることはできない*1,とか.
高度なテクニックがもたらす危険性はわかるものの,
作者の華々しい実力の出し惜しみや自慢がやや鼻につく.
そもそも力を持って生まれた作者だからだと思うんだけど,
(そして強力すぎない方法だから,という点もあるのだろうけど)
具体的なトレーニングは実行するのはちょっと難しいか.
さて,読み終わった後.読む前の思いはどうなったのだろうか.
全然救われない.むしろそれは正しいあり方なのだろう*2.
洗脳されずに生きるのはなかなか難しい.
(それでも洗脳されているのだろうけど)
脳と心の洗い方~「なりたい自分」になれるプライミングの技術~
- 作者: 苫米地英人
- 出版社/メーカー: フォレスト出版
- 発売日: 2006/07/07
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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*1:去年のこの時期辺り( id:futagawakou:200512 )に現実感を感じる,と書いたあの作品は,脳機能的には間違い(あるいは別の要因がある)ということになる.【2006年12月29日追記】でも,同じ作品に出てきている別の人は本気で勘違いしてる
*2:この本も例外ではない.この本を読んだ人は,この本に書かれていることをそのまま信じてはいけない.なぜかは読めば分かります.