どっとこうMOTTO

電子書籍『After』(全2巻),BookLive!(http://booklive.jp/product/index/title_id/116980/vol_no/001),紀伊國屋書店(https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-08-EK-0012917)などで好評発売中。

どっとこうMOTTOの終わりに(あとがきその2)

どっとこぶろぐ(現・どっとこうMOTTO)を終わらせると決めたものの,何か最後にしたいと思っていた。
そんな中で知ったのが書籍化。
 
ブログはいつでも更新できるのがいいのに書籍化したいなんて不思議。
それは,ネットの世界はいつでも最新の情報に更新できる(それがいいところ)のに対し,
書籍は安定したものだからかもしれない(正誤表が公開される書籍などもありますが)。
 
はじめははてなのサービスを利用しようと思っていたんだけど,終了。
そしてMyBooks.jpでブログの書籍化サービスを申し込んだだけど,改めて気づいたことがいくつかあった。
ひとつは,スタートが2002年だったということ。
 
僕のネットデビューは,大学の授業で作成したサイトが最初だったかな。
当初は大学向けに更新していて,本格的に外向けに公開したのは2000年12月3日。
今からちょうど19年前(20周年を迎えられなかったのは残念だけど)。
当時のタイトルは「Creator's Creatures」。略してCCとか言ってたっけ。
 
その後,大学の政治の先生からなぜかいつも間違って,
「笹本さん」と呼ばれていたことから,
「笹本さんってなんですか」っていうサイトに改名した。二川項って名前なのに。
 
メインコンテンツは,小説。大学の授業で作っていた『ARound』(未完)とか
『じゃんけん』(短編実験小説)とかを掲載していたけれど,
その後,当時はまだ認知されていなかったメールマガジンを活用した小説
『After -deconstruction "God Ideology"』(長編ファンタジー小説)へと移っていく。
こちらは約4年間の長期連載で無事に完結できた。
 
この小説はその後ケータイ小説が流行った頃に再度連載し,
その後電子書籍として『After』として,
ゴマブックスからリリースさせていただいた。
 
ホームページの器は当初はHTMLを手書きで書いていたけど,
コードを書くのが大変だから,その後Joomlaを採用し,
2002年に作ったのが当時のはてなダイアリーで作成したのが「どっとこぶろぐ」だった。
 
大学を卒業して,社会人になってからも発信しつづけた。
この頃は日記やエッセイが中心になり,むしろ,発信量は増えていった。
途中で紆余曲折あり,更新頻度が下がって,一度閉じたこともあった。
再度復活するも,更新も滞りがちになって,もう一度閉じることになったのはご存知のところ。
(社会人になって,その公式メールマガジンの編集人もやったりするなど,意外と役に立っている)
 
そんなこんなで書籍化をするにあたって,気軽に1冊で終わると思ったら,
とてもそんなことはなく,なんと5冊組に。
「どっとこぶろぐ」を始めてから約17年。こんなに書いていたのかと驚く。
 
二川項の中の人も,大学を卒業して,就職して,出向して,大阪に転勤して,また東京に戻ってきた。
ハードディスクも消え去ったこともあったし,東日本大震災に遭遇したこともあった。
ミュージカルに落ちて参加して,気づいたら韓国や台湾の舞台に立っていた。
母親が亡くなった。いろいろあって当然か。
 
ブログの底流にあったテーマとして,「自分と似たキャラクターとの関係」を探求し続けていた。
そのキャラクターから影響されるとはどういうことだったんだろう。
 
大学の卒論では,自分に似たキャラクターから影響を受けることで自分に対する認知を変える力があると結論づけた。
その後,キャラクターだけではなく,影響を受けるには,構造と状況が必要だとアップデートした。
たとえ実際の状況を変えられなくても,認知を変えることで,世界を変えることができる。
 
この世の中,認知を変えることで楽になることも少なくないのではないか。
そのために,自分(状況)と似たキャラクター(構造)の力を借りるのも悪くないと思う。
 
さて,これで一段落。
まだ何か言いたいときのためにTwitterアカウント(@futagawakou)は残していますので,
もしよろしければフォローしていただけるとありがたい。
今までありがとうございました。