二項対立
よく,僕は作品を評価するときに,
二項対立の罠に陥っているかどうかをを厳しく見ている.
実はここで語ることが多かったファンタジー系の作品は,
構造的に二項対立をあおりやすいジャンルであるような気がした.
対立のあるファンタジー系の多くは世界を描いている.
現実の対立関係を見ても,対立を越えるのは難しい*1.
世界の場合は,「正義」という答を出さなければならない場合が多い.
どちら側も,いかに自分が正しいか,という議論ばかりをしている.
そうだからこそ,二項対立を越えてほしいと願っている.
その一方で,その罠に陥りにくい作品ジャンルもある.
スポーツだ.試合や競技で対立するのは当たり前.
その対立に正義の概念を前提にする必要はない.
だからこそ,自然に両方の立場を描きやすいのではないだろうか*2.