絶望の格差
まあ,とにかくこの文章を読んでください.
石につまずいて怒りますか?
http://jibun.atmarkit.co.jp/ljibun01/rensai/eh21/eh01.html
言ってることは正論だし,間違ったことは書いていない.
その上で,ちょっと長めの引用を.
「私は生産性がほかのプログラマと比べて低いが、私のせいではない。プログラミングの研修やトレーニングを受けさせない上司のせいだ」「現在、私のチームは進ちょくが遅れているが、私のチームは悪くない。ほかのチームが足を引っ張ったからだ」
このようなことをいう人に会うたび、私は怒りを通り越して、かわいそうだと思います。たしかに、問題の原因は彼らのいうとおりなのかもしれません。しかし、こういういい方やものの考え方はないでしょうと思うわけです。
自分が十分な研修を受けていない状況であっても、ほかのプログラマに追い付くよう自力で努力する。自分のチームの進ちょくに遅れが出ないように先手を打って、ほかのチームが自分のチームの足を引っ張らないように努力する。こういう姿勢がない場合、ほかの人のせいにして常に逃げ回って済むうちはよいですが、一定規模の組織のリーダーとなったら、逃げ回るわけにはいきません。いつか馬脚を現すこととなります。
このとき,気付かなければいけない.
恵まれていない人は努力しなければいけない.それはそうだろう.
だが,恵まれている多くの人も,何もしていないわけではないだろう.
むしろ,恵まれた環境で,ずっと効率よく努力する.そして効率よく結果を出す.
恵まれていない努力人は,その絶望に気付くのである.
詰められない差を.変えられない状況を.
なんか読んでいて少し空しさを感じた.
やや本筋から外れる*1が,
リーダーがやるべきことは,恵まれていない,
そのことを理解してあげること.
同情なんかしなくてもいいし,
実際に研修を受けさせるかどうかも別問題.
ただ,理解してあげるだけでずいぶん違う*2.
彼らのいうとおりなのかもしれません。しかし、こういういい方やものの考え方はないでしょうと思うわけです。
このコメントをそのまま返したい.
メンバーも人間である.正論だけでは動かない.
状況の理解なしに,メンバーは動かないのではないだろうか.
*1:ここで語られているのは,恵まれていない,その本人の問題だからだ
*2:前に紹介した( id:futagawakou:20061126 )献身的傾聴と言われればそれまでだが.