どっとこうMOTTO

電子書籍『After』(全2巻),BookLive!(http://booklive.jp/product/index/title_id/116980/vol_no/001),紀伊國屋書店(https://www.kinokuniya.co.jp/f/dsg-08-EK-0012917)などで好評発売中。

かいけつゾロリ たべるぜ!大ぐいせんしゅけん


かいけつゾロリ」のテレビ放送終了後初の新作.
勢いが無くなってしまったのではないかと心配になってしまったが,
それは杞憂.相変わらずの魅力で,面白い.安心した.


まあ,過去の作品の紹介がたくさんあったり,
大人の事情があったり,小冊子が宣伝だったりするんだけど,
そのあたりも何でもありのゾロリだから,許せてしまうというか,
むしろそれをやってしまうところがゾロリらしいし,そこが魅力でもある.


とは言うものの,いろんなところに配慮しているのもわかる.
その配慮がまた面白かったりする.たとえば,次回作の予告.
「ダイエットのこうかにはこじんさがあります」って書いてある.


次回作は『かいけつゾロリ やせるぜ!ダイエット大さくせん』なんだけど,
きっとダイエットの参考になはならないんだろうなあ*1
もちろん,ゾロリたちがビリーズ・ブータキャンプとか
やるのかと思うと,それだけで楽しみなんだけどね.


最後に,前にもコメントした『テレビニュースの社会学*2』の中で,
ダイエット特集についての記述があったのを引用して*3閉めることにする.

平日・昼は規範的な身体や食生活を提示し、週末・夜は享楽主義にのっとった過剰や身体や食生活を提示するメディア言説のサイクルが、禁欲であることが求められつつ、消費することも同時に求められる…(中略)…(このように矛盾する言説を)交互に見なければならないというように、オーディエンスのまなざしの文法・方法が統制されていることに注目する必要がある。


原先生のまなざしも単に流行を追っているだけなのかもしれないけれど,
なかなか興味深いものがあるような気がする.


お勧め度:★★★★☆


*1:TV版の最終回付近で,ゾロリたちはすでに太って痩せるという経験をしている

*2:id:futagawakou:20061125

*3:pp96-97から引用.()内は私が補足しました