ナチュラル
実はこれも溜め込んでましたシリーズ.
なんと,去年の冬に,プラネテスの単行本を貸した代わりに
会社の上司から借りたDVD.
そんな事情はさておきとして,この映画の感想を.
と言いたいんだけど,その前にちょっと釈明を.
このDVDには本編の他に,映像特典として,
メイキング・ドキュメンタリーが収録されている.
この映像が非常に秀逸.というよりも,
ドキュメンタリーを見る前と後で感想を大きく変わってしまった.
自分の浅はかな見方を大いに反省した.以下,見た後での感想.
平たく言えば,才能ある野球選手が途中で事件に巻き込まれてしまい,
35,6でやっとデビューし,奇跡の「復活*1」を成し遂げる話.
話は読めるが,そんなことをしても,
多くの話がそうであるように,ほとんど意味がないだろう.
そこに至る主人公のロイの軌跡を追うことこそ,この話の楽しみだ.
実写にしては,ややわざとらしい気がした*2.
さらに,単純でベタな印象さえ受ける.残念ながら,二項対立的な関係もある.
二項対立を持ってくると,多くの場合,相手の悪がより引き立つのだが,
この作品は少し違った.確かに,悪は引き立っていないわけではないのだが,
それでもなお,ロイの行動に感動してしまった.
差し引いても,余りあるものがある.
できれば,ドキュメンタリーなしでぐいぐい引き込んでほしかった.
まあ,先人の知恵はそれ自体に価値があり,
僕はまだまだなのだから,仕方がないのかもしれない.
正直,半年も寝かしていたくらいだから,
あまり期待していなかったのだけれど,意外にアタリだった.
お勧め度:★★★☆☆+★
※単品で★3つ,ドキュメンタリーとセットで★4つ.