無人惑星サヴァイヴ
二川項ははじめてこれは自分のために作られたのではないか,
と思った作品が『無人惑星サヴァイヴ』だ.
主人公<一人ひとり>に共感できる作品はかつて出会ったことがない.
この番組で表現されているものにはほとんど二川項が投影されている.
まるで自分のいろいろな側面があちこちで表現されているみたいだ.
二川項の性格の表現だったり,社会的な立場だったり.
(少なくとも前半部は)各キャラクターがそれぞれ抱える問題を克服する
過程には,久しぶりに興奮した*1.
一時会社でさえ登場キャラクターのことばかり考えていた時期もあった.
物語レベルでの共感だけでは十分ではなかったらしく,
ありとあらゆる要素を二川項につなげようとしている.
象徴的なのは,この作品のあるスタッフが高校の先輩なんだけど,
そのことを知ったのはそのスタッフの名前を聞いた翌日.
これは運命的な出会いとしか言いようがない.
なかには14才の頃バイオリンを弾いていたとか,16歳の時にベル役*2を
やったとか,もう言いがかりの世界である.
大切なのは言いがかりにしてしまう程の力を持っているということだ.
残念ながら後半は「みんなで」感がなくなってしまい,
ルナの個別特殊な力で話が進んでしまっているので,
自分(他のキャラクター)ではダメなのかと思う場面も多く,
がっかりな場面も少なくない*3.
しかも各キャラクターの問題はおおかた前半で片付いてしまっているので,
後半の展開は「物語」中心にならざるを得ないのだが,
これが手垢まみれな流れ*4だったので非常に残念だ.
まあ,半分は期待をかけすぎたところもあるので,注意して欲しいんだけど.
言いがかり流に言えば,「放置プレイ」.
会社でそんなことばかり考えていてはダメなんだよ,
というスタッフからのメッセージなのかもしれない.