かいけつゾロリ たべるぜ!大ぐいせんしゅけん
「かいけつゾロリ」のテレビ放送終了後初の新作.
勢いが無くなってしまったのではないかと心配になってしまったが,
それは杞憂.相変わらずの魅力で,面白い.安心した.
まあ,過去の作品の紹介がたくさんあったり,
大人の事情があったり,小冊子が宣伝だったりするんだけど,
そのあたりも何でもありのゾロリだから,許せてしまうというか,
むしろそれをやってしまうところがゾロリらしいし,そこが魅力でもある.
とは言うものの,いろんなところに配慮しているのもわかる.
その配慮がまた面白かったりする.たとえば,次回作の予告.
「ダイエットのこうかにはこじんさがあります」って書いてある.
次回作は『かいけつゾロリ やせるぜ!ダイエット大さくせん』なんだけど,
きっとダイエットの参考になはならないんだろうなあ*1.
もちろん,ゾロリたちがビリーズ・ブータキャンプとか
やるのかと思うと,それだけで楽しみなんだけどね.
最後に,前にもコメントした『テレビニュースの社会学*2』の中で,
ダイエット特集についての記述があったのを引用して*3閉めることにする.
平日・昼は規範的な身体や食生活を提示し、週末・夜は享楽主義にのっとった過剰や身体や食生活を提示するメディア言説のサイクルが、禁欲であることが求められつつ、消費することも同時に求められる…(中略)…(このように矛盾する言説を)交互に見なければならないというように、オーディエンスのまなざしの文法・方法が統制されていることに注目する必要がある。
原先生のまなざしも単に流行を追っているだけなのかもしれないけれど,
なかなか興味深いものがあるような気がする.
お勧め度:★★★★☆
かいけつゾロリ たべるぜ! 大ぐいせんしゅけん (41) (かいけつゾロリシリーズ ポプラ社の新・小さな童話)
- 作者: 原ゆたか
- 出版社/メーカー: ポプラ社
- 発売日: 2007/07
- メディア: 単行本
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仕事は演出力 あなたの「魅力」を引き出す38のヒント
私事だけど*1,最近,とある方にやる気を大幅にそぐような事を言われた.
本人もそれが嫌みだと分かって言っているのだから,
何ともたちが悪いったらありゃしない.
僕は個人的に突っ込まれるのは嫌いじゃない.
だけど,それがこちらをけなすことによって,
本人の自尊心を高めるのに利用されたとこちらが
感じたから頭に来たのだろう.
さて,この本を読んだのはそんな気分だったある日.
この本は傷ついた僕の心を癒してくれた.
特に1章・2章あたりは特に.
書かれていた事であっても,言われているような気がする.
話の内容は,著者のマックス桐島さんが出逢った
ハリウッドの人々の魅力についてである.
残念なのは,僕はハリウッドの俳優をほとんど知らないかと.
知らなくても十分に良いんだけど,
ハリウッド通だったらもっと面白かっただろうに.
さて,この本のタイトルについてちょっと補足を.
「演出」とあるが,これはないものを作り出す「偽装」ではない.
あるものをどう魅力的に見せるかの「見せ方」の問題である.
偽装については一切触れられていない.
そして,「仕事は」である.これは実に惜しい.
もちろん,中ではハリウッドという仕事の場の話が書かれているのは,
間違いないんだけど,仕事だけにとどまることはないはずだ.
人間関係でちょっと疲れたり,自分の行動を直したい時に,
読み返してみたい.そんな一冊.
お勧め度:★★★★☆
- 作者: マックス桐島
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2007/04/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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*1:ええ,いつもです
えらぼーと
毎日新聞のサイトで公開されている
ボードマッチをやってみた.
結果は…一番考え方の遠い党で34%,
一番近い党でさえ52%.しかも一番が2つある.
典型的な無党派(というよりむしろ中立!?)でした.
毎日ボードマッチ
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/senkyo/07saninsen/votematch/etc/
プロフェッショナル進化論
この本に書いてあることを実行するというのに,
ここで紹介するというのはなかなか照れてしまうものがある.
それはとにもかくにも,このブログやサイトのあり方について
書かれているからに他ならない.
名前からして『ウェブ進化論*1』を彷彿させるが,
読んでも似ている部分が多々ある.
ウェブについて書かれているということ以上に,
将来へのポジティブさを強く感じる.
中身は,著者の田坂広志さんを知っている人にとっては,
正直,そんなに大きな気づきはないと思う.
それはこの本の価値がないということなのではなく,
今までの田坂さんの実践が語られているという意味だ.
田坂さんの実践がオープンになっているということもあるだろう.
この本の実力は田坂さんの実力そのものなのだ.
巻末に「自著を通じてのガイド」があるくらいで,
田坂さんが今までいろいろと伝えてきたこと,
そのことが形になって現れていることからもわかる.
ウェブの世界に生きようとしている人はもちろん,
社会で生きる人は一読したい本だと思う.
おすすめ度:★★★★☆(なかなか)
プロフェッショナル進化論 「個人シンクタンク」の時代が始まる (PHPビジネス新書)
- 作者: 田坂広志
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2007/04/19
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*1:id:futagawakou:20060323
レバレッジ時間術
今,前*1にも紹介したとおり,マンダラ手帳を使っている.
大きな目で見れば,大活躍しているツールなのだけど,
自分の見積の甘さにはほとほと困っている.
というわけで読んだのがこの本.
スケジュールの組み方などについては,
マンダラ手帳が紹介されていない*2にもかかわらず.
似たようなことが書いてあった.まずゴールありきとか.
複数の視点で同じ事を言っているというのは,
かなり信頼に値することだ.
実践してみようと思えるようなアイデアがちらほらある.
例えば,タスクリスト.これは効果絶大.
これはやったほうがいい.
他にも,時間割も結構いい.昼寝はしたいが,なかなかできていない.
ところで,著者の本田さんの話*3を聞いて,最近止めたことがある.
それは読んだ本の重要箇所(しかも多数)をノートにつけること*4.
これには正直,かなりの時間がかかる.
このブログで取り上げる本は「旬」から遅れることが多い
主要な理由もここにある.
それに今までを振り返っても,ノートをつけたから,
身についたかと言えばそうではない.
それを考えれば,あまり意味のあることではなかったということだ.
必要があれば,本を読み返せばいいだけのことだ.
おすすめ度:★★★★☆(なかなか)
レバレッジ時間術―ノーリスク・ハイリターンの成功原則 (幻冬舎新書)
- 作者: 本田直之
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2007/05
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*1:id:futagawakou:20061209
*2:本田さんイチオシのスケジュール帳はカレンダー.
*3:「レバレッジリーディングで100倍稼ぐ方法」;http://eliesbook.co.jp/cdseminar/cd_dt1.html
*4:『伝説の社員になれ!』以降.一部の本ではまだやってるけど
デスノート
一体この作品は何だったんだろうか.
言わずとしれた,名前を書くと人殺しになるノートの話.
実はこの番組の放映中に身内で亡くなった.
本当の死を目の当たりにしてしまったのだ.
この作品において,人を殺すのはとても簡単だ.
とても簡単に語られている.あまりにも簡単すぎる.
この作品の死生観はあまり受け入れられるものじゃない.
にも関わらずこの作品を最終回まで見た.
その理由は,この作品のものすごい緊張感にある.
どきどきするのだ,この「どきどき」のために見ていたんだ.
ただそれだけのために.
最終回をみて気になったことがあった.この作品の世界観だ.
(以下はネタバレを含みます)